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Vol. 59 No. 3(通巻343号)記事一覧

<訂正のお知らせ>2020年3月27日
生物物理59巻3号の学会版PDFファイルにおいて、PDF内9-10ページ目の企業PR記事「顕微鏡の改造・改良は光源から」の一部(図2)に訂正があり、PDFファイルを差し替えました。

解説

蛍光相関分光の発展と応用,その最新動向
山本 条太郎,北村 朗,金城 政孝

蛍光相関分光法(FCS)は蛍光揺らぎを利用する手法として,生物物理分野ではすでに珍しいものではない.しかし,蛍光揺らぎの原因として,蛍光寿命や3重項励起状態の影響を考慮した研究,逆転の発想の研究や多点から2次元測定を目指す研究など,その方向性は多岐であり,分子間相互作用や細胞内環境を明らかにするために有用となる.

総説

「光受容体」Opn5が示す多様な分子機能
佐藤 恵太,山下 高廣,大内 淑代,七田 芳則

動物の光受容タンパク質オプシンのファミリーの一つOpn5には,吸収スペクトル,発色団幾何異性体の結合特異性,光反応過程など多くの点で多彩な性質を持つメンバーが属する.本稿ではオプシンによる光受容の常識を覆す発見をもたらしてきたOpn5の研究成果のうち,その分子機能の多様性に焦点を当て,概説する.

翻訳伸長ダイナミクスと新生鎖フォールディング
田口 英樹,茶谷 悠平,丹羽 達也

細胞内のタンパク質はいきなり完成するわけではない.必ずN末端からアミノ酸が順次つながっていく翻訳途上の新生ポリペプチド鎖(新生鎖)として産まれてくる.本稿では,筆者たちによる新規の翻訳動態,新生鎖フォールディング研究を紹介したうえで,新生鎖研究から見えてきた拡大するタンパク質の世界を議論する.

トピックス

軸索の走化性から神経回路形成に至る配線原理
本田 直樹

脳内に張り巡らされた神経回路はいかにして配線されているのだろうか?神経細胞は軸索を伸ばし,脳組織に分布するガイダンス分子を「道しるべ」に正しい目的地へと接続する.本稿では,走化性システムである軸索が濃度勾配に対する応答(誘引と忌避)を柔軟に切り替えながら,目的地を認識するメカニズムについて紹介する.

過渡回折格子分光法による,光受容体フォトトロピンの反応機構と多様性
中曽根 祐介,寺嶋 正秀

多様な植物種において青色光センサーとして機能するフォトトロピンのシグナル伝達機構を分子論的・速度論的に理解するために,過渡回折格子法により反応ダイナミクスを調べた.本稿では,光受容を担うLOVドメインの反応や,異なる生物種間における反応機構の多様性について概説する.

抗体の凝集メカニズム:スモルコフスキー凝集式によるモデリング
今村 比呂志,本田 真也

凝集は古くて新しい課題である.現在,抗体医薬品の凝集は品質管理上の懸念となっており,抗体の凝集メカニズムの解明と予測法の確立が望まれている.本稿では,スモルコフスキー凝集式やフラクタル凝集といった物理学の古典をタンパク質科学に導入することが,現象の理解に有効であることを紹介する.

自己組織化により生じる多細胞からなる構造の人工的な形成
戸田 聡

遺伝子工学技術の発展にもかかわらず,細胞を操作して望み通りの形態をもった組織を作製するまでには至っていない.本研究では,細胞接着分子の発現を制御する人工的な細胞間シグナル伝達ネットワークを設計することにより,自己組織化により生じる多細胞構造を作製する新たな手法を開発した.

トピックス(新進気鋭シリーズ)

IFCA(独立蛍光成分分析)の開発:生体分子の構造不均一性をモデルフリーで定量する方法
坂口 美幸

一分子分光法は,平均化により埋もれてしまう分子の準安定構造を明らかにするため,タンパク質をはじめとした生体分子の研究に欠かすことができない.我々は分子構造を鋭敏に反映する一分子FRET 法で得られた光子データから,高次の相関を利用して独立成分の蛍光信号をモデルフリーで決定する新しい方法を開発した.

理論/実験 技術

超小型ワイヤレス神経光刺激デバイスの創製
徳田 崇,春田 牧人,野田 俊彦,笹川 清隆,太田 淳

我々はエレクトロニクス研究の立場から,オプトジェネティクス(光遺伝学)に利用可能な,『小さく,完全埋め込み可能で,ワイヤレス駆動できる』光刺激デバイス開発に取り組んでいる.本稿では,動物実験への応用を想定して実現した,体積1 mm3,重量2.3 mg の世界最小の光刺激デバイスを紹介する.

談話室

第19回IUPAB会議報告
野地 博行

第19回IUPAB会議若手からの報告
大浦 秀介,笠井 大司,梶田 真司,小﨑 裕子,戸村 暁廣,中山 義敬,樋口 明子,山田 大智

支部だより ~九州支部より~
寺沢 宏明

西・九州支部合同開催
荒谷 剛史

海外だより ~悩みのない留学生活~
新土 優樹

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