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Vol. 60 No. 6(通巻352号)記事一覧

巻頭言

解説

ショウジョウバエ行動制御回路の構造と機能解剖
能瀬 聡直,高坂 洋

ショウジョウバエ幼虫において中枢回路の研究を大きく進めた最近の技術革新―単一細胞を狙った遺伝子発現制御と光遺伝学,コネクトミクス,数理モデル―について解説し,行動制御回路に関する我々の研究を紹介する.感覚受容から行動出力に至るシステム全体の回路構造と作動機序が細胞レベルで明らかになりつつある.

整合性原理に基づくタンパク質デザイン
古賀 理恵,古賀 信康

計算機を用いたタンパク質分子の合理デザインは近年大きな発展を遂げた.その鍵となったのは,タンパク質折り畳み研究で提唱された整合性原理によって導き出された,局所および非局所構造をつなぐ主鎖構造ルールに基づくデザイン原理である.本稿では,折り畳み研究から合理デザイン研究に至るまでを概説する.

ラマン顕微鏡によるバイオイメージング
熊本 康昭,藤田 克昌

ラマン顕微鏡を使えば前処理せず細胞を分子イメージングできる.しかしラマンイメージングは生命科学研究にはほとんど使われていない.その原因はラマン散乱光の微弱さとスペクトル解釈の難解さにあると筆者らは考えている.本稿ではこれら2 つの点による制約を克服するラマン顕微鏡研究の近年の動向を概説する.

総説

神経変性疾患における銅・亜鉛スーパーオキシドディスムターゼのミスフォールディング
古川 良明

金属タンパク質の代表格であるSOD1は,多岐にわたる生命現象の維持や制御に関わっており,発見からおよそ50 年が経った今でも全く色褪せないタンパク質である.本総説では,神経難病ALSに見られるSOD1の「ミスフォールディング」について,筆者らの研究成果を中心に,その詳細なメカニズムと問題点を紹介する.

PET分解酵素Cut190の構造基盤と高機能化
織田 昌幸

クチナーゼ様酵素Cut190は,エステル結合を加水分解し,PET分解活性も有する.PET分解という応用利用では,そのガラス転移温度以上での活性が必要であり,酵素の耐熱化が求められる.Cut190の結晶構造や各種金属イオン結合,熱安定性などの解析結果から得た,Cut190の構造基盤や高機能化の取り組みを概説する.

トピックス

食物欠乏は線虫の走化性行動を変化させる
芦田 慶太,設樂 久志,岡 浩太郎

線虫の走化性行動戦略に食物欠乏が与える影響はよくわかっていなかった.数値シミュレーションによる匂い物質濃度推定と走化性行動の追跡・解析を組み合わせた研究により,短期的および長期的食物欠乏では行動戦略が異なることが明らかになった.本研究は飢餓と餌探索行動をつなぐ理解への第一歩となる.

遺伝子ネットワークの数学理論に基づく細胞運命システムの制御
望月 敦史

生体分子の複雑なネットワークのダイナミクスが,生命らしい振る舞いの起源だと考えられている.我々は,ネットワークの情報だけから,振る舞いを支配する重要な分子を決定できる数学理論を,初めて構築した.実際のホヤの系に適用し,予測された分子の活性を操作することで,細胞運命をほぼ完全に操れることを実証した.

理論/実験 技術

ラベルフリーODTを用いた細胞イメージングと定量計測の応用
白 燦基

細胞には核小体,染色体など様々な小器官が存在し,異なる成分と量によって形成され,機能に合わせてその形状や密度がダイナミックに変化する.したがって,形状や密度変化の情報を定量的に捉えることは細胞の性質を理解するために重要である.本稿では,細胞をラベルフリーでイメージングし,定量分析を行うことができる光回折トモグラフィー法について紹介する.

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