生物物理ビデオアーカイブ

ケイジドカルシウムの光分解によるゾウリムシのトリコシスト発射

種名: Paramecium caudatum

山口大学 理学部 岩楯好昭

ゾウリムシが外敵に襲われた時に防御用ミサイルを発射することはあまり知られてはいない。このミサイルはトリコシスト (trichocysts)と呼ばれる。このトリコシストの発射は,繊毛打方向の逆転同様,細胞内カルシウム濃度の上昇で誘発される。 動画で,ケイジドカルシウムを注射されたゾウリムシに紫外線を 125 ms 当てると,繊毛逆転が起きる。さらに紫外線を 125 ms 当てるとようやくトリコシストが発射される。トリコシスト発射は緊急事態対応なので,そのカルシウム濃度の閾値は繊毛逆転の閾値よりも高いのだろう。

Iwadate et al., Protoplasma 206, 11-19, 1999
Iwadate and Nakaoka, Cell Calcium 44, 169-179, 2008

(2013.09.03)

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