生物物理ビデオアーカイブ

SecDFの川上モデル

北陸先端大学 川上勝

 本動画では、総括班の川上が考案した方法を用いて作製されたSecDFの分子模型を紹介しています。  SecDFは、細菌のタンパク質の分泌を促進する膜タンパク質で、12回の膜貫通領域と、2つのペリプラズムドメイン(P1とP4)を持ちます。SecDFは、膜透過チャネルから出て来た基質タンパク質分子を自身のP1ヘッドサブドメインで捕捉し、プロトン駆動力を用いたP1ドメインの構造変化により、基質分子を引っぱり膜透過を促進すると考えられています。  この模型は透明なシリコーン樹脂が分子表面形状を正しく造型しており、内部の主鎖構造が透視でき、分子表面を触って確認できます。またP1部分の交換により、SecDFの2つの異なった構造状態(F型とI型)の分子モデルが実現可能です。使用者は模型を手に取り、パーツを組み立てることで、SecDFの構造を深く理解できます。また他者とのディスカッションにも本模型は大変有用です。

Nature 474, 235–238 (09 June 2011)
Rev. Sci. Instrum. 83, 084303 (2012)

(2013.03.15)

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