
金沢大学理工研究域数物科学、バイオAFM先端研究センター 安藤敏夫、内橋貴之、古寺哲幸
ミオシンVは2つの足を持ったモータータンパク質で、細胞の中では荷物運びを行っていることが分かっています。尾部を取り除いたミオシンV(ミオシンV-HMM)がアクチンフィラメントに沿ってハンドオーバーハンド様式(後足と前足を交互に前に進める運動様式)に歩行運動する様子を高速AFMで直接観察しました。溶液中には1µMの濃度のATP(ミオシンVのエネルギー源)が入っています。撮影の条件は、1秒間に7フレームの走査速度、走査範囲は150 × 75 nm2 (80 × 40 ピクセル)です。歩行運動中のミオシンVはたまに足踏み運動していることが分かりました。ここでは、前足が足踏み運動したときに水色の三角のマークが現れるようにしてあります。
Annual Review of Biophysics 42: 393-414 (2013)
Nature 468: 72-76 (2010)
(2014.08.29)