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日本生物物理学会　第3回BIOPHYSICS論文賞

会誌54巻1号および学会ホームページにて会員の皆様にご推薦をお願いした第3回BIOPHYSICS論文賞ですが、下記の通り受賞論文が決定いたしましたので、ここにお知らせします。

Akira R. Kinjo, Haruki Nakamura

　“Similarity search for local protein structures at atomic resolution by exploiting a database management system ”

BIOPHYSICS, Vol.3 pp.75-84 (2007)

【受賞理由】
　本論文は、いまや莫大な数にのぼるタンパク質立体構造を、汎用コンピュータを用いて高速で比較する方法を開発したものである。そしてこの方法を、タンパク質立体構造データベースの全構造に適用することで、進化的には無関係なタンパク質が、類似の部分構造を使って同一の低分子と相互作用する場合を見いだしている。ここで開発された手法は、データベース管理システムを利用することで、類似構造を高速で見いだすことを可能にした画期的な方法であり、タンパク質構造の生物物理学研究における部分構造比較とその応用の分野を活気づけたと言うことができる。2007年に発表された本論文は、現在新しい段階に入り始めているタンパク質の部分立体構造比較研究の先駆けといえる。BIOPHYSICS論文の中でも、被引用回数が多い。
　以上の理由により、本論文を第3回BIOPHYSICS論文賞に相応しい論文であると認める。

2014年6月
BIOPHYSICS選考委員会

※BIOPHYSICS誌は2015年7月よりBiophysics and Physicobiology誌に名称変更しました。

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